「普段から首や肩に負担のかからないようにするための手の使い方」
こんばんわ。
神戸三宮店で勤務しています、作業療法士の石原武幸です。宜しくお願い致します。
私は、職業が作業療法士ということもあり普段は、患者様の日常生活動作の観察や細かな手での作業を取り入れたリハビリテーション業務を行っております。
そのため、私のブログでは、普段の生活で手の使い方によって起きる首元や肩の疲労・痛みの原因や解決するための方法を紹介していきたいと思います。
前回のブログでは肩・肘・手首・指とそれぞれに役割があり、その役割分担のバランスが崩れることで肩こりなどが起こってしまうということを書かせて頂きました。
今回は「脳」という視点で手の使い方について書かせてて頂きます。
まず、今の時代に仕事上の必要不可欠なツールとして、「パソコン」が挙げられるのではないかと思います。膨大な情報管理・処理、コミュニケーションツールとしても多種多様な仕事に使われると思います。
肩こりの原因として、当店でも多く見かけるデスクワークといえば、パソコンと睨めっこなんてことが多いのではないでしょうか。
そのパソコン作業を行う際の「脳の動き」を考えてみます。
主に「視る」ことを司っているのは後頭葉です。ここは手を後ろに回して大体の方がボコッと出っ張っている場所で、首や肩の筋肉の終着地点であることが多い場所です。
さらに、パソコンで画面を視て確認して指を動かす作業は主に一次運動野と呼ばれる頭頂葉が司っています。頭のてっぺんらへんです。
つまり、パソコン作業では「画面を視る=後頭葉 → 指を動かす=頭頂葉 → 画面の文字などが変わる=後頭葉 → また指を動かす=頭頂葉」
このループによって画像でもお分かりのように前頭葉を全く使っていないことがわかります。
前頭葉は感情・情動を司っているため、この部分が働かないことは「楽しい・気持ちいい」などのリラックスした気持ちにはなれていないということです。
さらに、後頭葉は首や肩の筋肉の終着地点であったと上記でも述べていますので、目を酷使する作業は首や肩の筋肉に負担をかけていることは言うまでもありません。
そんな悪循環を断ち切る簡単なセルフエクササイズを紹介します。
①まず、肩や首を回し硬さや動かしにくさを確認する
②動かしにくい方の肩や首と同じ側の指先を、目を閉じながら捏ねる
③親指から順番に、根本から指先、表・裏・横側と万遍なく捏ねる
④痛いと思う指や固いと思う指はより捏ねる
⑤終わってからまた首・肩を回して硬さを確認する。
少し回しにくかった首や肩が楽になっているのではないかと思います。
視覚を遮り運動だけではなく感覚入力を行うことによって、脳に気持ちいい感覚を入力させ後頭葉→頭頂葉→後頭葉→頭頂葉の悪循環を改善させることができたと考えます。
簡単な運動ですので、仕事の合間などに是非試してみて下さい。