【肩もみ館】肩を動かす筋肉 その2


【上腕三頭筋】 triceps brachii

この筋肉は、先の上腕二頭筋の反対側の筋肉にあたります。
女性が気になる“羽衣”の筋肉ですね(笑)
腕立て伏せで鍛えられる筋肉です。

上腕二頭筋同様、2つの関節をまたぐ2関節筋で、肩の動きの他に肘も動かしています。(どちらかというと肘を動かすイメージの方が強いですが・・・)
筋肉の始まりが3か所あるので三頭筋という名前がついています。まるで地獄の門番ケルベロスのような筋肉ですね。
上腕二頭筋よりも大きい筋肉なので(頭が1つ多いですしね)、腕を太くしたいという人はしっかり鍛えたい部分です。

筋肉は動作を中心に考えると、「主動筋」と「拮抗筋」の二つに分けられます。
主動筋は、動いている筋肉、拮抗筋は主動筋が動き過ぎないように制御する役目を担っている筋肉です。
主動筋が縮んでいる時は、拮抗筋はゆるんでいます。

例えば、上腕二頭筋と上腕三頭筋で比較すると

上腕二頭筋   上腕三頭筋
肩を前に曲げる(屈曲)   縮む      伸びる
肩を後に曲げる(伸展)   伸びる     縮む

となります。
つまり、上腕二頭筋が縮んでいる時は、上腕三頭筋が伸びて、上腕三頭筋が縮んでいる時は、上腕二頭筋が伸びています。

このように筋肉は、表と裏にバランスよくついているので、
表が縮んでいる時は、裏がストレッチされて
裏が縮んでいる時は、表がストレッチされて
います。

表と裏の筋肉を半々でバランスよく使っていると筋肉が縮み過ぎたり、コリが出たりする事は少ないのですが、
同じ姿勢が長かったりすると表なら表、裏なら裏だけなど片側だけ縮んでいる状態が続き、筋肉の短縮、コリなどが生じてしまいます。

また、更に良くないのは「共縮」と呼ばれる、主動筋と拮抗筋が両方同時に縮んでいる状態。
この状態だと両方縮んでいるので伸びようがありません。
ガチガチに緊張してしまった状態ですね。
これが続くと体はすぐに疲れて、こってきます。

こんな事態が起きないようにくれぐれもご注意ください。

IGA