【コラム】冬から春へ 食べたいもの


こんにちは。
麴町店の宇都宮です。

春ってくるものなんですね。
毎年暖かくなり、風が吹き、梅が咲き、鳥が鳴き始め、空気が緩み始めるとそう思います。

さて、前回のブログでお伝えしたこの時期に食べたいものについてです。
春は「肝」「胆」と書きました。
「肝」は血をつくり、気を流します。
暖かくなると、「お、肝の季節ですね。働きますよ~。」と働き始めます。
なので、肝を手助けする食べ物が必要です。
また、旬のものを食べるのも基本です。

肝を助ける セロリ・クラゲ・ムール貝・春菊
血を作る レバー・人参・ほうれん草・イカ・タコ
気を巡らす 玉ねぎ・柑橘系・蕎麦・ジャスミン茶
血を巡らす 酢・紅花
旬のもの 筍・山菜(独活・タラの芽・ふきのとうなど)・キャベツ・玉ねぎ・アスパラガス・若布・浅利・蛤・鰆

さて、ではどのように取り入れていくか。
例によって、一日の献立例をあげてみます。

●朝ごはん
人参とセロリのコンソメスープ
ほうれん草入りチーズオムレツ
トースト

●10時のおやつ
桜味のマカロン(季節ですもの)
緑茶

●ランチ
春菊天そば

●3時のおやつ
みかんとジャスミン茶
(冬と同じだけど気にしない。飽きたら、みかんを八朔に)

●晩御飯
◆和食バージョン
山菜の天ぷら
浅利の酒蒸し
鰆の照り焼き
筍ごはん
若布の味噌汁
日本酒(天ぷらと酒蒸しをつまみに。↓写真は、宇都宮作の浅利の酒蒸し)

 

 

 

 

 

 

 

◆洋食バージョン
新玉ねぎのサラダ
アスパラガスのグリル
パエリア(イカ・タコ・ムール貝・サフランライス入り)
*サフランライスはサフランでも代用品のターメリックでも可
白ワイン

春は楽しみな食材が多くて困ります。
書いているだけで涎が出てきます。

旬のものは是非、積極的に取り入れていただきたいのですが、
本来ならば薬膳とは個人個人の体質に合ったものを食べるのが良いのです。
私に合うものはなんだろう?とという時は、麹町店まで是非どうぞ。是非どうぞ。
カウンセリングと施術により、貴方に合う食べ物をお伝え致しますよ~。

旬の短い春の美味しい食べ物を楽しみましょう♪♪

【コラム】季節の変わり目の過ごし方 冬から春へ


こんにちは。
麴町店の宇都宮です。
今日もまた寒いですね。

さて、いよいよ春になろうとしています。
三寒四温は三月が寒くて四月が暖かいではありません。注意してください。

そんな春になろうというこの時期は、
冬に冷たくて固まっていたものが、融けて緩んでくるのです。
地表が温められ、地中の水分が水蒸気となって地面が湯気が立っているように見えるのです。
若草や蕾がニョキニョキ出てくるように、人や動物、鳥や虫たちもニョキニョキ出てきてウロウロし始めるのです。
陰と陽に分けると、陽が強くなっていく時期です。
ちょっと浮足立った感じで、気が上がりやすく、頭痛やめまい、目の疲れやイライラ、のぼせ、疲れやすいなどがの症状が多く見られる季節なのです。
五臓六腑で言えば、「肝」と「胆」の季節です。
「肝」は血を造り、解毒をし、気を巡らし、「感情」にも深く関わります。
「肝」を伸び伸びと働きすぎない程度に働かせるのがよいのです。

では、そんな季節の変わり目をどう過ごせばよいのか?

中医学の古典中の古典、『黄帝内径』では、
春は多少遅く寝てもよいが早起きをし、庭を散歩しろ。
髪も服もゆったりとしたものがよい。
心もやりたいことを見つけ、それを育てるのが良い。
春に活動的にならないと、病気になってしまう。

とあります。

というわけで、色々踏まえて簡単にまとめると以下の通りです。

◆まだ寒いけど頑張って早起き
◆何か新しいことを始めてみようかななどとお風呂に入りながら思う
◆ゆっくり散歩で大地を踏みしめる(伸び伸びと。できれば午前中)
◆瞑想で静かな時間を持つ(フワフワしすぎてしまうのを落ち着かせる)
◆軽くストレッチをする(流れをよくする)
◆旬のもの、「肝」を労わるものを食べる(いわずもがな)

この中から、ストレッチを詳しく書きます。
先ほども書きましたが、春は「肝」と「胆」です。
人の体には経絡という気の流れの線があります。
「肝経」は、足の親指の爪の二指側から始まり足の内側を通ってお腹、わき腹まで。
「胆経」は、目じりから始まり、耳→側頭部を何往復かして→首→体側を通って足の四指の外側の爪まで。
この二つのラインを意識してストレッチします。
柔軟性を高めるのが目的ではなく、経絡を意識することを目的としています。
いずれも20秒を限度としてください。

まず、「肝」ストレッチ。
1.お腹を伸ばす
正座します。そのまま上体を倒して寝ます。
お腹が伸びればOKなので、寝られない人は、手で上体を支えて倒せるところまででよいです。

2.足の内側を伸ばす
1の状態から、正座をほどきます。仰向けで寝た状態ですね。
そうしたら片足を立てて、その足を内側に倒します。
これも倒れるところまででよくて、膝が付かなくてもOK、倒した側の腰が浮いてもOKです。
足の内側がストレッチされます。もう片方も同じようにやります。
親指の爪から内側通ってお腹までを意識してください。
膝は痛めやすいので注意してください。

次に「胆」ストレッチ
1.足先から脇の下まで伸ばす。よくあるストレッチなのです。
仰向けになります。両手は肩の高さで開いておきます。
片足を上げ、反対側に倒します。顔は足と反対側で、肩はなるべく浮かせない。
腰がひねられています。足の小指から脇の下までのラインを意識してください。
もう片方もおなじようにやりましょう。

2.体側を伸ばす。これもよくあるストレッチなのです。
足を開けるところまで開いて(無理はしない)座り、体側を伸ばすように上体を横に倒します。
手で上体をささえで無理のないところで。

3.首を伸ばす
首を横に倒します。手でちょっと負荷をかけてもよいですが、頭の自重だけでも十分です。
首は20秒もいりません。適当なところでOKです。

ストレッチが苦手という人は、ラインを指でなぞるだけでもOKです。
怪しくても、「肝経」「胆経」とつぶやきながらなでてみましょう。

次回は、春に食べるべき美味しい食べ物についてです。
お楽しみに。

【コラム】苦いものが食べられるようになるワケ


こんばんは。
麴町店 宇都宮です。

そろそろ気の早いスーパーでは、春の山菜が出回り始めていますよね。
中医学では、苦味のあるものは解毒作用があるとされていて、
冬に溜め込んだ諸々を出すのに、うってつけな食材なのです。
我が家(東京都内)の近くでは、毎年フキノトウやタラの芽などがそこら辺で出てきますが、
まだまだ冷たい地面からは、フキノトウが顔を出す気配が感じられません。
自身が居住する旬のものを食べるのがベストなので、関東地方の方々はもう少しでしょうか。

タイトルの「苦いものが食べられるようになるワケ」ですが、
子供が苦いものを食べられないのは苦いものを「毒」と認識しているからだという説があります。
身体に必要なものを欲するという視点から見ると、大人は解毒の必要があるから、苦いものを食べたくなるのかもしれません。
子供は新陳代謝が良いですし、身体も小さいですから毒素も溜まりづらく、さほど解毒の必要がないのかも。
というわけで、大人は春の足音を聞いたらせっせと山菜を食べて、身体から毒素を抜きましょう。
冬眠明けの熊も山菜食べますし。

山菜のことを書いていたら、山菜の天ぷらが食べたくなってきました。
天ぷらは揚げ立てが一番なので、我が家ではお行儀悪く、
夫婦してビール片手に揚げたての山菜の天ぷらを頬張ります。
そのために、ガスコンロの前にスタンバって火傷も恐れず食します。
天ぷら調理の際には、火事にだけは気を付けてくださいね。

そして、山菜で追いつかないデトックスには、私たちオーガニック整体院のセラピストが対応致します。
セラピスト全員、手を温めてお待ちしております。

季節の養生法シリーズ 冬 その1


こんにちは。
麹町店の宇都宮です。
12月に入り、いよいよ冬将軍様がお出ましになったご様子です。
我が家では、昨日雪が降りました。都内なんですが。

さて、冬は中医学では「腎」を養生します。
「腎」は先天(せんてん)の精(せい)と言う持って生まれたエネルギー(生命力)を蓄えているところです。
先天の精は、成長と老化に関係しています。
ということは、腎を養生すればアンチエイジングにも繋がります。
どんな風に過ごせばよいかと言うと、やがて来る春に向けてじっと蓄えるように過ごしましょう。

具体的には、
・体力を消耗させ過ぎない(サウナや汗をかきすぎるのはNGです)
・体を温める
・食材は 「腎」を助けるもの/温めるもの/血行をよくするもの を選ぶようにする
・早寝遅起き(日の出日の入り時間を基準とします)

です。

私の理想的な過ごし方は…

良く寝て、起きたら少し散歩をし、
シナモン入りのミルクパン粥の朝ごはんを食べ、のんびり家事をこなして、
根菜がいっぱいのスープの昼ごはん、暖かい日中は散歩と読書をして過ごし、
鹿肉の赤ワイン煮込みをメインにディナーにして、暖炉の火を見ながら語らい早めに寝る。

ですね~。

次回は、この時期選ぶべき食材についてお話しします。
お楽しみに~。
宇都宮

季節の養生法シリーズ 秋 その2


こんにちは。

麹町店の宇都宮です。
先週、長々と秋の養生法をお伝え致しましたので、今週は短めに行こうと思います。

もうそろそろ本格的に寒くなってまいりました。
風邪をひいてしまった方もいるのではないでしょうか?
葛根湯はご存じかと思います。

「葛根湯、効かないんだよね。」と言う声を聞くことがあります。
それは、恐らく飲むタイミングなのです。
「葛根湯」は

・寒気がする
・うなじがこわばる
・但し汗はかかない
・頭痛がする

の症状、タイミングで飲むべきものなのです。
このタイミングを逃すと効きません。
なので、一回の風邪で一回飲むかどうかってくらいです。

できればお薬のお世話にはなりたくないですよね。
健やかに過ごすコツは、前回のブログを参考にしてみてください。

では、また来月。
宇都宮